SwitchとMacBookの純正アダプター、どちらも「なぜこんなに大きいのか」と思っていた。Anker Nano II 65Wに変えてから、その疑問が消えた。
純正アダプターの「デカさ」という、地味なストレス
MacBook Airの純正61W電源アダプターは、本体のスリムさに対して不釣り合いなほど存在感がある。Switchの純正ACアダプターも同様だ。コンセントに刺すとタップを半分以上ふさぎ、旅行や出張のバッグに入れると底を大きく占有する。
「充電器ってこういうものだから」とあきらめていたが、Anker Nano II 65Wを知って考えが変わった。Switch純正(最大39W)もMacBook Air純正(61W)も、65WのUSB-C PD出力があれば1台で代替できる。しかもその充電器が、手のひらに収まるサイズだ。
旅行バッグに入れてみると、純正アダプター2本分のスペースが空いた。その空白が、思いのほか気持ちよかった。
Anker Nano II 65Wとは
Anker(アンカー)が2021年に発売した、独自技術「Anker GaN II(第2世代窒化ガリウム)」搭載のUSB-C急速充電器。最大65Wの出力を、一般的な60W以上の充電器と比べて約60%小型化したボディに詰め込んだ。2021年発売から5年以上経った現在も、65Wクラスの定番として選ばれ続けているロングセラーだ。
主要スペック
| 最大出力 | 65W(USB-C×1ポート) |
|---|---|
| 採用技術 | Anker GaN II(第2世代窒化ガリウム) |
| 対応規格 | USB PD 3.0・PPS(3.3-21V=3.25A)・PIQ 3.0 |
| 対応デバイス例 | MacBook Air/Pro(M1〜)・iPad・iPhone(急速充電)・Switch・Android各種・PD対応Windows PC |
| プラグ | 折りたたみ式(PSE技術基準適合) |
| サイズ・重量 | 約44×44×44mm・約50g |
| 安全規格 | PSE技術基準適合・IEC 62368-1準拠 |
「純正アダプター代替」として使える理由
Nintendo Switchの純正ACアダプター(39W)の代わりになる
Nintendo SwitchはUSB-C PD対応だ。純正ACアダプターの出力は最大39W。Anker Nano II 65Wは最大65W出力のためSwitchの要求を十分に満たす。TVモードでドックに接続している状態でも、Nano II 65Wから給電できる。
純正Switchアダプターのサイズは縦約7cm×横約5cm程度と、Nano II 65Wより大きい。旅行や出張にSwitchを持ち出す場合、Nano II 65W1本でMacBookもSwitchも充電できるという事実は、荷物の圧縮に直結する。
MacBook Air(M1〜M3)の純正61W電源アダプターの代わりになる
MacBook Air(M1・M2・M3)は61W USB-C電源アダプターが純正として同梱されている。Anker Nano II 65Wは65WまでのUSB PD出力に対応しており、MacBook Airへの急速充電が可能だ。充電速度は純正と実用上ほぼ同等で、差を体感することはない。
MacBook Proの場合、上位モデルは96W以上を推奨しているため、Nano II 65Wでは充電速度が低下する場合がある。MacBook Air・13インチProメインなら十分だが、14インチ・16インチProユーザーは確認が必要だ。
スマートフォンの急速充電にも対応
iPhoneはPD対応のUSB-C充電器で急速充電が可能だ(20W以上でフル対応)。Anker Nano II 65WのPIQ 3.0技術は、接続デバイスの最適な充電電圧・電流を自動検出する。スマートフォンを繋いでも65Wが流れるわけではなく、デバイスが必要とする電力量を適切に制御して供給する。
使ってわかった、GaN IIの「小さいだけじゃない」価値
GaN(窒化ガリウム)は従来のシリコン半導体より電力損失が少なく、発熱を抑えられる次世代素材だ。Ankerが独自開発した「GaN II」ではスイッチング周波数を約2倍に向上させ、部品の立体配置を最適化することで、業界でも最小クラスの65W充電器を実現している。
実際に使っていて気づくのは、長時間の充電後でも本体が「熱い」ではなく「温かい」レベルに留まることだ。MacBookを2時間充電し続けた後でも、手で触れて不安を感じる温度にはならない。この安定した熱管理が、「挿しっぱなし」できる安心感につながっている。
折りたたみ式プラグは、カバンの中でコンセント刃が他のモノを傷つけないという地味だが確実なメリットがある。毎日の出し入れを繰り返しても、プラグの開閉機構は数年使って問題ないという報告が多い。
正直に書く、気になる点
- 65W出力中の本体はかなり熱くなる。
MacBookへの長時間充電中に触れると「熱い」と感じるレベルで、素材が柔らかい場所(クッションの上、布団の上など)への直置きは避けた方がいい。国際安全規格(IEC 62368-1)の範囲内ではあるが、通気のある硬い面の上での使用を強く推奨する。充電しながらゲームプレイ中など本体に負荷がかかっているSwitchを接続した状態でも発熱が増す傾向がある。 - ポートは1つだけ。
スマートフォンとMacBookを同時に充電することはできない。2台同時に充電したい場合は、マルチポートモデル(Anker PowerPort III 3-Port 65W Podなど)を検討する必要がある。 - MacBook Pro 14インチ・16インチは96W以上を推奨している。
65Wでも充電はできるが、高負荷時はバッテリーが減りながら充電されるケースがある。軽作業中の充電補助には使えるが、メインの充電器として使うには出力が不足する。
こんな人に向いている
- MacBook Air(M1〜M3)ユーザーで純正アダプターを小型化したい人
- SwitchとMacBookを1本のアダプターで済ませたい人
- 出張・旅行の荷物を減らしたい人
- デスクの充電器を整理してスッキリさせたい人
- コンセントが少ない場所で作業することが多い人
総評
「充電器を変える」という地味な選択が、デスクの見た目と旅行の荷物量を変える。Anker Nano II 65Wは65Wという出力を、ここまで小さくまとめた。純正アダプターをそれぞれ持ち歩く必要がなくなる——この一点だけでも、Switch・MacBook・スマホをすべて使う人には明確な価値がある。
5年以上売れ続けているロングセラーには理由がある。コンパクト・高出力・信頼性の三拍子が揃った、充電器カテゴリの定番解答だ。